6ハウスとは?健康・仕事・日常を支える基盤のハウス【ホロスコープのハウス基礎】

「仕事は10ハウスって聞くけど、じゃあ6ハウスは?」
「健康やルーティンとどう関係するの?」
「職場の人間関係やペットについてもここで読めるの?」

そんな疑問に答えていきます。
この記事を読み終える頃には、6ハウスが示すテーマと全体像がすっきり理解できるはずです。

6ハウスは「健康や仕事の部屋」として語られることが多いハウス。

ですが本質は、日常をどう維持し、どう整えるかにあります。
その延長線上に健康管理や習慣、職場の人間関係や雑務、ペットの世話といったテーマが位置づけられるのです。

ホロスコープを読むときに、

  • 天体=何が(WHAT)
  • サイン(星座)=どのように(HOW)
  • ハウス=どこで(WHERE)

という3つを組み合わせて解釈します。
6ハウスは「どの場面で“毎日の維持(労働・ケア・ルーティン)”が表に出やすいか」を示す場所です。

映画でたとえるなら、6ハウスは「舞台裏の作業場やメンテナンス室」。
表の舞台を支えるために、日々の雑務や体のケア、チームの実務が黙々と動いている場面です。

6ハウスとは?――毎日を支える「整える力」の場所

6ハウスは、人生という物語の“日常業務のシーン”
仕事の現場や家事、健康管理や細々した作業など――生活を回すために欠かせない場面がここに描かれます。

社会的な肩書きや成果を示す10ハウスに対して、6ハウスはもっと小さな日々の積み重ね。
「歯を磨く」「洗濯する」「体調を管理する」といった基礎的な繰り返しが、最終的にキャリアや人生の耐久力を支えます。

伝統的には「不運の場所」とも呼ばれますが、それは破滅を意味するのではありません。
放っておけば崩れてしまうもの(体調や秩序)に毎日向き合う場所――それが6ハウスの本質です。

テーマは健康や労働にとどまらず、同僚やスタッフとの関わり、タスク管理や整頓、さらにはペットの世話まで含まれます。
「日々をどう整備するか」が、6ハウスの力なのです。

6ハウスの主なキーワード

  • 労働・実務・雑務・奉仕
  • 健康管理・ケガ・不調・予防
  • ルーティン・習慣・整備・修理
  • 同僚・スタッフ・ペット
  • 自己管理・セルフケア

「労働=会社勤めだけ」じゃない

6ハウスの“労働”は、単に職業や雇用される仕事だけを指すわけではありません。

日々を維持するためのタスクやケア――つまり「生活を回すために繰り返し必要となる行為」そのものを意味します。

たとえば、

  • 体を守る習慣(睡眠・食事・運動・薬の管理)
  • 家事や雑務(掃除・買い物・ルーティンワーク)
  • 職場での実務(こまごまとした処理・調整・裏方の作業)
  • ペットや家族の世話(継続的に必要なケアや管理)
  • 日常の仕組みづくり(タスク管理・整頓・保守)

どんな行為を“毎日の維持”として選び、どう積み重ねるか――その実践自体が6ハウスの力です。

6ハウスに入っている天体を調べる方法

ホロスコープの12ハウスは、あなたの人生を映す舞台のようなものです。
恋愛、仕事、家庭、人間関係――それぞれのシーンを象徴しています。

そして天体は、その舞台に登場する役者
どのハウスにいるかによって、その役者がどんな場面で活躍するのかが決まります。

「私の2ハウスに天体はあるのかな?」と思ったら、まずは出生図(ホロスコープ)を確認してみましょう。
無料のホロスコープ作成サービスを使えば、簡単に自分のチャートを出すことができます。

6ハウスの位置に天体のマークが入っていれば、それが“暮らしを整える”ための場面に登場している星。
そこにどの天体があるかによって日々の労働・健康管理・ルーティンの傾向が見えてきます。

よくある誤解と正しい捉え方

誤解1:6ハウス=不幸の部屋
:不運ではなく「メンテナンスの現場」。ここを整えるほど生活の耐久性が上がります。

誤解2:健康は1ハウスで読むから十分
:1ハウスは体そのもの。6ハウスは「不調やダメージ要因」と「その対処」。役割が違います。

誤解3:仕事は10ハウスだけで読む
:10ハウスはキャリア全体、6ハウスは日々の労働や雑務。2(収入)、6(労働)、10(成果)をあわせて読むと仕事に関する全体像が見えます。

6ハウスに天体があるとき(ネイタルチャート版)

6ハウスに天体があると、労働・健康・習慣・実務の場面で、その天体の質が色濃く現れます。
それは単なる「仕事運」や「健康状態」を意味するのではなく、どのように日常を整え、持続させるのかを示す指標でもあります。

太陽が6ハウス ― 日々の役割が自己肯定感を育てる

太陽が6ハウスにあると、仕事や日常の習慣の中で「役に立っている」という実感が自己肯定感につながります。

責任感が強く、選んだ分野で成果を出すことに誇りを持ちやすいでしょう。

ただし頑張りすぎると消耗してしまうため、休養も仕事の一部と捉えることが持続の鍵になります。

月が6ハウス ― 習慣と体調が心を整える

月が6ハウスにある人は、体のリズムと心の安定が直結します。

睡眠や食事など基本的な習慣が整うことで、感情も安定しやすい配置です。

気分に左右されて生活が乱れることもあるため、小さなルーティンを優先することで安心感が育ちます。

水星が6ハウス ― 仕組み化と記録で負担を減らす

水星が6ハウスにあると、仕事や健康の管理において「言葉で整理する力」が強調されます。

タスク分解、メモ、チェックリストといった方法で現場を改善しやすいでしょう。
ただし考えすぎると不安を増幅させやすいため、「今できる最小ステップ」を意識することで前進できます。

金星が6ハウス ― 心地よさが継続の燃料に

金星が6ハウスにあると、快適さや美的感覚が仕事や健康習慣を支える力になります。

整った道具や環境、小さなご褒美が「続ける力」になるでしょう。
ただし快適さに依存すると怠けにつながることも。「まず5分だけやってみる」ことでバランスが整います。

火星が6ハウス ― 動いて整えるエネルギー

火星が6ハウスにある人は、即行動・短期集中で改善を進める力を持ちます。

筋トレや掃除など、すぐに効果が見える取り組みに強いでしょう。
ただしオーバーワークや炎症には注意が必要。ウォームアップと休養をルール化することで力が成果に変わります。

木星が6ハウス ― 学びと広がりが実務を支える

木星が6ハウスにあると、健康法や効率化の知識、人との良い出会いに恵まれやすい配置です。

楽観的な姿勢が周囲に伝わり、支援や協力を引き寄せることもあります。
ただし広げすぎて散漫になりやすい傾向があるため、「やることを少数に絞る」と現実に根を張ります。

土星が6ハウス ― 規律が積み上げを支える

土星が6ハウスにあると、仕事や健康習慣に強い責任感と規律が伴います。

反復練習や時間管理を通じて、堅実に成果を積み重ねられる配置です。
ただし厳しさが自分を圧することもあるため、小さな達成を可視化することで自信と回復力を育てます。

天王星が6ハウス ― 変化を味方にする働き方

天王星が6ハウスにあると、仕事や健康習慣に独自性が現れます。

突発的な変化や新しい方法がきっかけとなり、古いシステムを刷新する力があります。
ただし予定外が多すぎると乱れやすいため、自分の中で「核となる3つの習慣を決める」ことを意識し、その他は柔軟に運用すると安定します。

海王星が6ハウス ― 曖昧さを整えるセルフケア

海王星が6ハウスにあると、疲労や不調がはっきりせず波のように現れやすい傾向があります。

音楽や香りなど感性的な要素を取り入れたケアに安心感を見出すでしょう。
ただし境界があいまいになりやすいため、担当範囲や役割を言葉にすることが助けになります。

冥王星が6ハウス ― 日常の基盤を深く作り変える

冥王星が6ハウスにあると、仕事や健康習慣に強いこだわりや極端さが現れることがあります。

徹底的に取り組む姿勢が根本からの再編や変容を促す配置です。
ただしコントロール欲が強すぎると自分を追い込みやすいため、信頼できる他者に一部を委ねることが持続可能な仕組みをつくる鍵になります。

まとめ

6ハウスは、毎日を維持し整える「基盤のステージ」です。
ここにどの天体があるかによって、「どんな習慣を大切にし」「どんな方法で体や仕事を管理し」「どんな形で日常を支えるのか」が色づけされます。

太陽なら役割や日課に光がともり、月なら生活リズムが心を安定させ、水星なら仕組み化や記録が日常を軽くする力に――それぞれの天体が、この「維持と整備の場」で個性を映し出します。

ただしそれは「不幸」や「雑務の多さ」を決めつけるものではなく、どこを整えると生活がうまく回り出すかを示すひとつの指標です。

自分の6ハウスを知ることは、「どんな習慣が自分を支え、どう整えると成果が積み上がるのか」という理解につながります。
その意識をもつことで、舞台裏が整い、表舞台(10ハウス)の輝きも自然に安定していくでしょう。

  • この記事を書いた人

玲音(レオ)

西洋占星術とライフデザインを融合し、「自分らしく生きる人」を増やすことをミッションに活動。 ホロスコープを通じて本質を読み解き、仕事・人間関係・ライフスタイルの方向性を明確にするサポート。 ブログ・講座・セッションを通して、占星術の知恵を“日常の中で使える言葉”に翻訳してお届け。

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